黒石寺蘇民祭2017!日程やアクセス方法など
蘇民祭とは東北地方を中心としたお祭りの一種で、1000年以上前から伝わっている文化です。蘇民祭の中でも最も有名な黒石寺蘇民祭は、毎年の2月に行われます!裸祭りとも言われて黒石寺蘇民祭の詳細情報をお伝えします。
黒石寺蘇民祭とは?
蘇民祭の歴史は古く、奈良時代の文献にその由来となった逸話が記されています。
毎年旧暦1月7日の晩から8日の早朝にかけて、雪の降りしきる寒い中、行われる勇ましい祭であり、東北を中心に分布する蘇民将来信仰を代表する祭事行事です。
現在、岩手県内では10カ所の寺社で蘇民祭を執り行われており、この岩手県の蘇民祭の中において、最も有名で来歴が古いと言われるのが、「黒石寺蘇民祭」です。
黒石寺は、岩手県奥羽市水沢にある天台宗の寺院です。
寺伝によると、行基が天平元年(729)に薬師如来像を造り、東光山薬師寺を建立したが、延暦年間(782~806)に戦火にあい薬師寺が焼失。その後、嘉祥2年(849)に円仁が復興して妙見山黒石寺と名を改めたと伝わっています。
2017年の日程と時間は?
2017年2月3日〜2017年2月4日
22:00~翌早暁まで
見どころ
大まかに分けると5つの内容になります。
【1.裸参り】
午後10時ごろから行われる最初の行事で、褌を締めた男たちが、それぞれ1年の願いを記した角燈を手に持ち、瑠璃壺川へ向かいます。
掛け声に合わせながら、薬師堂を一巡りして参拝し、堂裏の高台にある妙見社に移って五穀豊穣、災厄消除を祈いります。これを3回繰り返し行います。
【2.柴燈木登り】
午後11時30分ごろから行われる行事で、本堂前の火焚き場において、交互に組み上げた柴燈木(生松)の下から火をつけ、祭りの参加者たちが、火のついた柴燈木の上に登り、立ちこめる火と煙のなか山内節を歌いながら炎の中で災厄を祓います。
【3.別当登り】
午前2時から行われる行事で、別当(住職)と蘇民袋を持った総代が守護役に守られ、法螺貝、太鼓などを従えて薬師堂へ進み、護摩を焚いて災厄と五穀豊穣を祈願し、鬼子の到着を待ちます。
【4.鬼子登り】
午前4時から行われる行事で、別当が拝殿の参拝者に十二神将のシンコ餅などをまきます。その後、7歳になる男の子2人に麻衣を着せ、鬼の面を逆さまに付けた物を背負い、手に斧と才槌を持つ鬼子が、内子(鬼子を背負う人)に背負われ、薬師堂に登ります。
【5.蘇民袋争奪戦】
ここが一番の見どころでしょう。
午前5時から行われる行事で、本堂内で蘇民袋の争奪を待つ男たちがかけ声をあげながら、1時間以上もみ合う中に、蘇民将来符の入った蘇民袋が投入されます。
初めは、皆蘇民袋の中の蘇民将来符を奪い合われますが、次第に本堂の外になだれ出て蘇民袋の口の部分の奪い合いになっていきます。蘇民袋を奪い合う人々は境内の外へ、道の外へと出て、最終的には田圃の土手からなだれ落ちていきます。最終的には、親方衆より審判が下され、蘇民袋の口を押えていた取主が決定されます。袋を奪った者の地が五穀豊穣が約束されるという。かなりの迫力で、初めて行く方は圧倒されるほどです!